会員によるコンサートシリーズ~グリーグへのオマージュNo.3~ノルウェー・日本外交関係樹立120周年記念コンサート(プロジェクトVol.39)終演のお知らせ

5月23日(金)18時開演(17時半開場)、豊洲文化センターホールにて、日本グリーグ協会主催「会員によるコンサートシリーズ~グリーグへのオマージュNo.3~ノルウェー・日本外交関係樹立120周年記念コンサート」(プロジェクトVol.39)《後援:ノルウェー大使館、マネジメント:一般社団法人東京国際芸術協会》が開催されました。このコンサートシリーズは、毎回豊洲文化センターホールにて催されるイベントで、副題としてTroldsalen i Tokyoと表され、ノルウェー、ベルゲンにあるE.グリーグ博物館内のトロルサレンに想いを寄せてグリーグの音楽を奏でる本協会の特色が示された他に比類のないグリーグ作品コンサートです。今年は表題の通り日本とノルウェーの外交関係樹立120周年という特別な年であり、会員の皆様が奏でるエドヴァルド・グリーグの音楽と共にその節目の時をお祝いできたことを大変嬉しく思います。

本公演では、コンサート前に特別講演として、バーバラ・ドブレッツベルガー博士(ザルツブルグ・モーツァルテウム大学音楽学部教授、音楽学者)による講義「音楽によるコミュニケーション~日本におけるエドヴァルド・グリーグの音楽」をいただきました。講義の概略(日本語版/英語版)を配布し、お客様はその資料を読みながら熱心にドブレッツベルガー先生の講演を聴かれました。講演では、コミュニケーション理論を交えながら日本におけるグリーグ音楽の受容性を解明すべく、独自の客観的な視点から日本人とグリーグ音楽の相互関係について発表されました。そもそも、コミュニケーションによる「音楽」の本質とは何か、日頃無意識なテーマだけにその理解のプロセスについても考える機会をいただきました。バーバラ・ドブレッツベルガー先生の見解として、日本人がグリーグ音楽を好む5つの要因を提示され、それらは日本人としてどれも親近感を覚え十分に納得できる結論でありました。バーバラ・ドブレッツベルガー先生自身、大変な親日家で、1年に数回ご来日され大学の客員教授および学会発表に勤しまれています。そして国内を旅行され日本文化について探求を続けておられます。今回の特別講演は、グリーグ愛好者にとって大変貴重な内容となりました。改めまして、遥々ザルツブルグから日程調整をいただきご来日されましたバーバラ・ドブレッツベルガー先生に心より感謝の意を表したいと思います。

講演のあと、18時半~、コンサートがスタートしました。第1部は大野舞演奏家会員(ピアノソロ)、若狭玲衣演奏家会員と西野奈苗非会員(ピアノソロ、室内楽ピッコロ・フルート・ピアノ)、北奈賀子演奏家会員と山口亜弥子演奏家会員(ソプラノ、ピアノ)、手塚充代演奏家会員(ピアノソロ)、土居千亜紀演奏家会員と安保美希維持会員(ソプラノ、ピアノ)、第2部は高橋和歌維持会員(ハーディングフェーレ)、河内琢夫演奏家会員(世界初演披露)、馬淵元子維持会員と清水真美非会員(ソプラノ、ピアノ)、正木文惠維持会員(ピアノソロ)、大川りえこ演奏家会員と本間くみ子非会員と高橋和歌維持会員(メゾソプラノ、ピアノ、ヴァイオリン)、安保美希維持会員と藤田有希演奏家会員(ピアノ、ヴァイオリン)というバラエティー豊かなプログラムが披露されました。演奏家による熱演に温かい拍手が送られ、「最高のグリーグの一夜であった」「レベルが高く感動した」「構成が整って聴きごたえがあった」他多くの好評をいただくことができました。平日の夜にもかかわらず、多くのお客様にご来場いただき温かい雰囲気のなか演奏できましたこと、出演者一同心より御礼を申し上げます。

御多用にもかかわらず、昨年に引き続き、クリスティン・イグルム 駐日ノルウェー大使閣下の御臨席も大変有難く存じます。また川村裕 日本ノルウェー協会会長、田内正宏 日本ノルウェー協会前会長、河合正男 元ノルウェー在日本国大使にも御臨席を頂き、最後まで御拝聴いただきましたこと深く感謝申し上げます。閉演後、ステージにて記念撮影をいただき思い出に残る一枚となりました。バーバラ・ドブレッツベルガー先生、出演者の皆様、マネジメント一般社団法人東京国際芸術協会のスタッフの皆様、御後援名義をいただきましたノルウェー大使館、そしてご来場くださいました皆様方に心より御礼を申し上げます。